「教育費が終わるの、70歳?」高齢出産家庭に待ち受ける老後破綻のリスク
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「教育費が終わるの、70歳?」高齢出産家庭に待ち受ける老後破綻のリスク

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「子どもの教育費って、いったいいつまで続くの?」

そんな不安を抱える家庭が増えています。子どもを持つ年齢が遅くなってきた今、教育費が70歳近くまで続くのももはや珍しくありません。

今回取り上げるのは、40代で2人目と3人目を授かった3児のご夫婦のケース。定年後に教育費のピークが重なることが分かった2人は、3万世帯以上の家計を見てきたファイナンシャルプランナー(FP)の藤川太さんに相談することにしました。果たして対処法はあるのでしょうか?

  • ※プライバシー保護のため、相談者の情報は一部変更しています。
  • 藤川 太のプロフィール画像

    藤川 太

    ファイナンシャルプランナー CFP認定者、宅地建物取引士

    「家計の見直し相談センター」で10年以上にわたり3万世帯を超える家計の見直しを行ってきたFP。資産運用、家計管理、マイホーム購入、不動産投資などに詳しく「普通の人」でもお金を貯める・増やせるようになる方法をアドバイスしている。著書に『1億円貯める人のお金の習慣』(PHP研究所) ほか多数。

目次

教育費が終わるのは、年金生活の真っただ中?

「教育費が一番かかる時期に、もう定年を迎えていると思うと……やっぱり不安になります」

そう語ったのは、和歌山県に住むCさん(48歳)。公務員として安定した収入を得ており、持ち家もあり、住宅ローンは完済済み。はたから見れば堅実な家計にも見える家庭です。

妻(48歳)は現在専業主婦。3人の子ども(10歳・6歳・3歳)を育てながら、家事と育児に奮闘しています。いわゆる高齢出産で家庭を築いたCさん夫妻。周囲より少し遅れて始まった子育てに、不安を感じる場面も増えてきました。

「教育費に加えて、家電や車の買い替え、家の修繕も控えています。年金生活が始まる頃に教育費のピークが来ると思うと、正直、心配です」

Cさんの「教育費ピーク」のタイミング

妻は産後の体調不良で退職し、再就職は難しい状況。学資保険には加入しているものの、それだけで3人分の教育費すべてをカバーできるのかというと不安が残ります。

そこでCさんは、ファイナンシャルプランナー(FP)の藤川太さんに相談することを決めました。

教育費1人500万円が目安に

Cさんのプロフィール

Cさんの悩みに応じたのは、3万世帯以上の家計を見てきたFPの藤川太さん。

「結論から言えば、今の資産状況であれば、教育費も老後資金も準備できます。まずは冷静に整理してみましょう」

お子さんの進路が未定の段階では、私立大学への進学を前提に「1人あたり500万円」を教育資金の目安とします。3人分で1500万円。既に加入している学資保険で750万円が確保されているため、残りは750万円。今ある資産から十分に準備できるといいます。

さらに地方在住ゆえに想定される仕送りの負担についても、「仮に1人当たり月7万円を4年間仕送りすると、合計約340万円。3人分で1020万円かかりますが、これも貯蓄から対応できます」と藤川さん。

「もちろん、できるだけ自宅から通える進路を勧めるのもひとつの考え方。家族でよく話し合うことが大切です」

老後資金も「退職金+年金」でカバー可能

次に気になるのは、定年後の家計です。Cさんは60歳で定年を迎えた後も、再雇用で65歳まで働く予定で、月収は10万円を想定しています。退職金は約1200万円を見込んでいます。

「現在の生活費が月19万円程度とすれば、再雇用期間中は毎月9万円の赤字になりますが、退職金を取り崩せば問題ありません」と藤川さんは説明します。

65歳以降は年金生活に入りますが、「夫婦合算で年間280万円程度の年金収入が見込めます。税金や社会保険料を差し引いても、月19万円程度の生活費であれば十分にまかなえるでしょう」と藤川さん。

また、現在の貯蓄3000万円から、教育費の不足分(750万円)と仕送り費(1020万円)を差し引いても、手元には約1230万円が残る見込みです。退職金のうち老後資金として使える分を加えれば、老後の生活に使える資金はおよそ2430万円にのぼります。不安を和らげるには、十分な備えと言えそうです。

お金の悩み、「All About家計相談所」なら無料で専門家に相談できます

Cさんのように、教育費と老後資金の両立に悩む家庭は少なくありません。

藤川さんは、そんな方にこそ「ライフプランシートの作成」をすすめています。

「年ごとに家族の年齢・イベント・費用・収支を一覧にして可視化することで、支出のタイミングと資金の流れが把握できます。ネット上にも無料でダウンロードできるシートがたくさんありますから、ぜひ活用してみてください」

「All About家計相談所」では、経験豊富なFPが家族の年齢やライフイベントに合わせたオーダーメイドのライフプラン表を一緒に作成します。

相談は何度でも無料。将来の支出を「見える化」することで、不安の整理にもつながります。まずは気軽に話してみませんか?